例えば、あなたの会社がウェブサイトや販促物を作りたいと制作会社に依頼された場合、まずお客様との橋渡しとなる営業マンが話を伺いに参ります。
次にお客様の希望にあわせディレクターやデザイナーがラフやカンプを制作し、プレゼンテーションを行います。決定するとディレクターはカメラマンやライターに指示を出し、いよいよ実際の制作に入ることになります。
そして、それぞれ集まった材料をもとにデザイナーが仕上げ、納品というのが制作の基本的な形態ではないでしょうか。右図のような形ですね。
確かに、雑誌やカタログなど、ボリュームのある、また写真や文章が重要な決め手となる重量媒体ではこういった編成、実際にはもっと多くの人間が関わらなければなりませんが、ウェブサイトやパンフレットを制作するのにこれだけの複雑な編成が必要でしょうか?
いえ、逆にこれだけの編成でものを作ればデザインロスが増えるだけだと私は考えています。営業やディレクターを挟むため、お客様と現場が意思を疎通できない、ディレクターと現場のイメージのずれ、カメラマン、ライター、デザイナー間の摩擦など。もちろん案件によってはもっとスマートな編成になることもありますが、それでも思う通り進まないことは少なくありません。
「なら一人で全部やってしまったらどうだろう」
もちろん複数の人間の、しかもそれぞれをプロに任せていた仕事を、一人でこなそうというのは大変なことです。その代わり複数の人間で進めることによるデザインのロスというのは極限まで減らすことが出来ます。もの作りの過程としてこれほどシンプルな形態はありません。
プロの真似をしようというのではありません、私はディレクターですがグラフィックデザイナーであり、Webデザイナーでもあります。そして時としてカメラマンとして取材に行ったり、原稿を書く機会も多くあります。つまり全ての行程においてプロとしての仕事を経験しています。だからこそ、一人で受注生産を行い、デザインロスのない職人的な工房を立ち上げようと思い至った訳です。
現場の声も届きやすい風通しの良さ。
その結果、生まれたものは制作現場がお客様のことを熟知している状態で制作を進められること、そしてお客様側から見れば制作現場と直接話をしながら、一緒に制作していただけるということです。また、折衝段階から具体的なイメージを話したり、それが可能かもその場で判断出来るというメリットもあります。
一人でというと、心細いイメージに纏われがちですが、実際には風通しの良い、ごくごくシンプルな制作環境と理解いただければ結構です。






